二次減速比 †
概要 †
- 4DNの二次減速比はF:15/R:45の3.0となっています。
- もともと低速トルクが強いエンジンなので減速比が高すぎるとかえってもたつくことがあり、スプロケットの歯数を変更することが多いです(SRV/ルネッサが販売されていた頃は二輪車は高速道路の制限速度が80km/hでした)。
- よくスプロケットの歯数を丁と言う人がいますが正しくはT(Tooth:歯)です。丁数とは偶数の事を言います。丁か半かの丁です。全体の半数と言うと半分の数と言う意味になるので誤解を招きやすい言葉です。
- もっともポピュラーな変更はFスプロケットの15→16です*1。
- ついでRスプロケットも替えるようなら16/44(3.0000→2.7500)もアリです。
F / R | 減速比 | UP率 |
15 / 45 | 3.0000 | -- |
/ 44 | 2.9333 | 2.27% |
/ 43 | 2.8667 | 4.65% |
/ 42 | 2.8000 | 7.14% |
16 / 45 | 2.8125 | 6.67% |
/ 44 | 2.7500 | 9.09% |
/ 43 | 2.6875 | 11.63% |
/ 42 | 2.6250 | 14.29% |
17 / 46 | 2.7059 | 10.87% |
/ 45 | 2.6471 | 13.33% |
/ 44 | 2.5882 | 15.91% |
減速比とは †
- フロントのスプロケットをドライブ、リアのスプロケットをドリブンと言います
- 本来は動かしている方をドライブ、動かされている方がドリブンです
- 4DNではドライブ15、ドリブン45ですから、ドライブが1回転する間にドリブンは1/3しか回らない事になります
- 減速比とは、ドリブンに対してドライブが何回転しているかを求めたものを言います
1次減速比 †
- 1次減速比とはクランクシャフトの回転を減速してトランスミッションに伝えるという数字のこと
- 4DNでは最高出力が8500rpm*2(参考->SpecSheet)なので、8500✕60(1分間)でクランクシャフトは51万回転してます
- 1次減速比は3.130なので、162939.29回転分がトランスミッションに伝わっています
2次減速比 †
- 変速比が1の時は162939.29回転がドライブスプロケットの回転数になります。
- 4DNの2次減速比は3.000(45/15)なので、リアタイヤが1時間で54313.096回転することになります
- ここにタイヤの外周長(だいたい2mちょっと)をかけると108626.19m、つまり108.62619km/hの速度が出るという感じです
- ただし、トランスミッションで変速されるのでこのままというわけではありません
- このような面倒くさい計算をしてくれるのが下記のサイトです
スプロケット計算その他(日本) †
使用方法 †
- 詳細や計算式などはProjectX+さんの解説を見て下さい
- 画像は全体を表示するためにブラウザで縮小してあるので文字は見にくいです
- 赤部分は設定済み
- スプロケット15-46は試しに入れた数値です。4DNは15-45(前-後)です(15-45で設定してます)。
- 青部分に自分の体重等を入れる
- 他の設定部分も自分で修正できます
スプロケット計算機(海外) †
使用方法 †
- 現在のスプロケット歯数、前後(T)とチェーンのリンク数(Link)を設定すると、トルクとスピードが何%変わるかを調べることができます。
スプロケットあれこれ †
- フロントスプロケットは12T〜17T、リアスプロケットは38T〜46Tの範囲内であれば取り付けられる模様。
- ハイギア化(減速比を下げる。フロントスプロケットを大きくし、リアスプロケットを小さくする)すると、最高速は上がるが加速が悪くなる。
- 減速比を下げ過ぎると、トルク不足で失速するので却って最高速が遅くなり、燃費も落ちてしまう。
- ローギア化(減速比を上げる。フロントスプロケットを小さくし、リアスプロケットを大きくする)すると、加速力は上がるが最高速が下がる。
- 減速比を上げ過ぎると、高速走行をした時に回転数が上がり過ぎてエンジンに負担が掛かる。基本的に、純正以上にローギア化するのはオススメしない。
- 一般的な用途であれば、フロント16T、リア40T〜42T程度がオススメ。高速巡行も楽になるし燃費も良い。
- 加筆者の個人的なオススメは、フロントスプロケットはXAMのC4222、リアスプロケットはJTスプロケットのJTR-857(鉄製で安い)。
- リアスプロケットは、主にアルミ製と鉄製がある。
- アルミ製は軽くてカラーも豊富なものの、鉄製に比べて寿命が短い傾向がある。
- 鉄製は重くて錆も出やすいが、ちゃんと整備をしていれば6万km以上使用出来る程の耐久性がある。
- 内側は軽いアルミで、外側の歯は強度のあるスチール製のSupersproxのSTEALTH(適合型番:RST846)というスプロケットもある。
- 理屈上は、同じ減速比であれば、軽くてスプロケット径が小さい方がバネ下重量やジャイロ効果の軽減によって走行性能は良くなるハズ。ただし、体感出来るかは微妙な所である。
- フロントスプロケットを固定しているナットはかなりのトルクで締め付けられており、錆付きもあって素人が外すのは困難な場合も多い。外れない時は無理せずバイク屋にお願いしよう。
コメント(編集できない人用) †